ドラマとしての完成度はかなり高い。

役者の演技や、セリフのやり取りは実に迫力があり、緊張感を持続させた演出も素晴らしい。現実感がよく出ているロケーションもいい。

ただ、被害者、加害者の家族の心境は、やはりよく分からない。だから、最後まで登場人物に感情移入はできなかった。

このドラマの一番の立役者は、脚本の坂元裕二だ。絶妙な展開を見せるそのストーリーテリングや、セリフ1つ1つは実に見事だ。「東京ラブストーリー」から彼の脚本を知っている者からすれば、その成長ぶりには目を見張るものがある。


星:★★★

医療ドラマというのは、生死を描いていることもあり、ついつい引き込まれてしまう。
刑事ドラマと医療ドラマが人気なのは、誰にでもテーマが伝えやすいということもあり納得できる。

そして、このシリーズ。前2作ともサスペンスの要素が強く見続けてしまったが、今回はさらにその要素が強くなり、逆に医療シーンは少なくなった。

この謎解きの要素に、人間ドラマが加わって、作品としてはこれまでで一番見応えがあった。過剰な演技も、この作品のテイストにうまく合っている。

星:★★★

軽薄なドラマだと最初は思った。

しかし、回が進むうちにこのテイストがなかなか心地良くなってきた。他愛もない物語だが、主人公の女性の過去の話や、夢と現実の間で悩む姿などが、テンポ良く、かつ繊細に描かれていく。

"育メン"たちのエピソードも面白い。ちょっと極端な感はあるが、現実感もある。

全体的な印象としては、脚本がなかなか良くできた、良質の娯楽ドラマという感じだ。

配役もなかなか良いが、錦戸の役はイケメンではないほうがいい。そのほうがもっとリアルな感じが出たと思う。

星:★★★

警察学校を舞台にした青春ドラマかと思いきや、実は佐藤浩市を中心とした大人たちのサスペンスドラマだった。

三浦春馬や池松壮亮といった旬な若手俳優が出演しながらも、彼らの描き方は画一的で、深く描かれることはなかった。それ以外にもいい役者は出演していたのに、とてももったいないし、何よりもタイトルに偽りありだ。

最近の井上由美子を見ていると、大人のドラマを書かせたら上手いのだが、若者たちのドラマは苦手なようだ。


星:★

こちらも医療ドラマ。しかも、刑事がメインのキャラクターとして登場するなど、刑事ドラマ+医療ドラマのいいとこ取りを狙ったような作品だ。

確かに解剖というのは、事件の解明に直接つながるので見応えある場面であるが、克明に描写できないだけに描き方が難しい。むしろ、その前後のシーンが重要になる。また、いかに事件を巧みに描くかもキーポイントになる。

夫婦や親子の関係などを盛り込んだため、この重要な描写が薄くなった感が否めない。緊張感も足りない。

ただ、「相棒」ではないが、医師と刑事という女性二人のコンビはなかなか楽しかった。


星:★★

人気急上昇中の武井咲を主演のドラマ。

工業高校というあたりは少し工夫があるが、男性ばかりの中に放り込まれた女子高校生の戸惑いぶりという描写は、ちょっと古い。

しかも、学園ドラマの楽しみである生徒役に、新鮮味はまったくない。しかも、高校生に見えない連中ばかり。まるで「ROOKIES」だ。

武井咲もコミカルな演技を無難にこなしているが、彼女本来の良さは出ていない。

しかし、全体を包む"真面目さ"が心地よい。こんな古典的な学園ドラマは、最近なかなかない。教師が表に出てこないのもいい。

星:★★

徐々に人気が出たドラマだ。特に芦田愛菜の人気は、このドラマで頂点に達した感じがある。また彼女が歌っている主題歌も大ヒットした。

確かに、阿部サダヲ演じる男性と、ふたりの子どもの心の交流には胸を打つものがある。その関係性の描き方も実に丁寧だ。

しかし、設定としてはなかなか現実味がないものであり、また子どもを使って感動させようとする部分も抵抗がある。

好き嫌いの問題は別にして、ドラマの完成度は高くない。


星:★★

実際に三重県にある高校生が運営するレストランをモデルにしたドラマ。

物語や教師像には魅力を感じないが、部長役の野村周平を筆頭にフレッシュな役者がいっぱい。それだけでワクワクする。

ドラマとしては平凡だが、このように明日のスターを探す喜びがある。ただし、飛び抜けていい味を出していた新人は、残念ながらこのドラマではいなかったが。


星:★★

脚本家の遊川和彦は多才だ。「女王の教室」のような硬派もあれば、今回のようなコメディも得意だ。

ストーリーは実に他愛ない。ひと言でいえば、ダイエットしようと懸命になっている女性の恋物語。そして、その彼女にパテシエのイケメンが絡んでくる。

この平凡な物語が、遊川にかかると上質なラブコメディへと生まれ変わる。まず、主人公の女性の単純さが実に楽しい。ケーキが好きでたまらないが、体重も常に気にしている。そのジレンマは面白おかしく描かれていく。相武の特殊メイクのなかなかいい。

そして、ただのコメディに終わらせないのが遊川のすごさ。恋愛や家族愛の真理(っぽいもの)を、さり気なく織り込んでいく。この緩急がなんとも心地良い。

今クールの娯楽ドラマとしてはピカイチだ。ただし、ラストのトンカツとケーキのコラボはいただけないが。


星:★★★

韓国のベストセラー小説をドラマ化した作品。サブタイトルに「~ありがとう、パパ。さよなら~」とあるように、父と子どもの絆を描いたドラマだ。

難病の子どもに末期ガンの父。この設定だけでも感動の押し売りという感じがするが、仕事一筋に生きてきた父親役が反町隆史。無骨な父親が子どもへの愛情に目覚めているという筋書きだ。もうお腹いっぱいだ。

しかし、意外とこの反町の演技が"くさく"ないのだ。繊細な演技を望むことができないが、不器用な父親役はどこか現実味がある。

とはいっても物語は予想通りの結末で、エピソードにも新鮮味はない。このような感動ものでは、いかにうまく感動させるかが重要だが、演出の冴えも見られない。

途中、何話かに出演したチョン・ウソンの存在感はさすが。この回だけは見応えはあった。

星:★