2010年3月アーカイブ

遠まわりの雨 <日本テレビ> 3/27

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70歳を過ぎても山田太一の世界は健在だ。

山田太一は、上手に生きることができない人間を淡々と描くことに特徴があるが、この作品でもお互いに好きだけど、それ以上踏み込めない不器用な男女の姿を巧みに描写している。少し間違うと昼メロになってしまうが、その微妙な心理描写は見応え十分だ。

ただ、男の心情はうまく表現しているが、女性のほうは多少ステレオタイプのようにも思える。もう少し深い女性の描き込みが必要だ。


渡辺謙が主演した前回の山田太一作「星ひとつの夜」でもそうだったが、渡辺は高倉健にような渋さを出せる役者になってきた。もっと数多くテレビドラマにも出てほしい。


星:★★★

蛇のひと <WOWOW> 3/7

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WOWOWのシナリオ大賞受賞作のドラマ化作品である。

確かに新鮮味がある脚本だ。まず、失踪する男のキャラクターがいい。自分の関わった人たちが、なぜか不幸になっていく。それを願っているわけではないのに。また、義太夫という馴染みのない世界の描写も面白い。

ストーリー展開もいい。どのように進んでいくのか、まったく読めない。そのうちに徐々に男のことが分かっていく。そして、それを追う部下の女性の心情もうまく描かれている。

しかし、この作品を味わい深いものにしたのは、森淳一監督に手腕にほかならない。思わせぶりな映像で見せるのでもなく、かといって説明的もない。生活感がありながらも、どこか寓話のようでもある。この映像スタイルは絶妙だ。

ただし、ラストはちょっともの足りない。ひとひねり欲しかった。


星:★★★

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