2010年単発ドラマの最近の記事

99年の愛~JAPANESE AMERICANS~ <TBS> 11/7

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比べてはいけないが、最近見た映画の「ヤマト」と並んで無駄な時間を費やしてしまったドラマ。

まず、2時間を5日連続で放送すること自体無理がある。5日見続けるだけのメリハリがある訳でもなく、物語も平凡だ。

さらに、草彅剛が、時代のこそ異なるが親と子の一人2役を演じるというあり得ない設定。

確かにスケール感はあるが、これがドラマのTBSの開局60周年5夜連続特別企画というのはいかがなものか。

唯一、松山ケンイチの素朴さだけが光っていた。

 

星:★

刑事定年 <BS朝日> 10/27

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BSオリジナルのドラマだ。BSは比較的視聴者の年齢層が高いので、このようなドラマは最適だ。

そしてこのドラマは、鎌田敏男や金子成人らの脚本はプロの味わいがあり、力が入っていないところが魅力。懐かしささえ感じさせるホームドラマだ。

毎回見たいと思う強烈な魅力はないが、見たら面白い。そんな不思議な味わいのドラマでもある。

しかし、柴田恭兵が定年の刑事の役とは...。歳を感じる。

 

星:★★

 

 

シナリオもそうだが、新人監督の作品を見るのはいつもワクワクする。

とはいっても、この「私が初めて創ったドラマ」の枠は、舞台やCMなどで実績のある者が初めてドラマを演出するという企画だから、ある程度の質は保証されている。しかし、それが新人らしい新しさを感じさせないところでもある。

出来にバラツキもあるが、この回は青春映画の小品のようで心が洗われた。

主演の池松壮亮は、はやりいい。こんな軽薄な高校生の役でも、実に繊細に演じている。

 

星:★★★

塀の中の中学校 <TBS> 10/11

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まずこのような中学校が存在することに驚いた。

ドラマは実在する刑務所の中の公立中学校「松本市立旭町中学校桐分校」を舞台にしている。

心に傷を持った生徒。10代の若者もいれば、かなりの高齢者もいる。そして、その中での人間模様が実に丁寧に描かれている。

ドラマとしては初めて本物の刑務所で撮影されたとか。そのリアリティも十分に出ている。
役者では、渡辺謙はこのような情けない男の役がよく似合し、オダギリジョーの少しダメな教師役もいい。

さわやかな感動を呼ぶ作品だ。


星:★★★


ドラマの素材となったのは、1999年に起きた光市母子殺害事件。これを追った記者、門田隆将氏の同名の著書を元にしたフィクションだという。

フィクションといっても、個人名や企業名が違うだけで、事件のその後をほぼ忠実に描いているように思う。

物語は一人の雑誌記者の目を通して進んでいくが、もちろん中心となるのは被害者家族である男性。憎しみ、悲しみ、そして亡き妻子への愛情...。彼のあふれ出す心情が、極めてストレートに描いている。

演出は大御所、石橋冠。最近のドラマは映画的な映像で見せるものが多くなったが、今回はハイビジョンの鮮明な映像をそのまま生かした、ある意味ベタな映像で撮りあげた。しかも、アップの多用やカットの多さは、まさにテレビらしいテレビの作り方。それが妙に新鮮だし、物語をより真実味のあるものにしている。

前編・後編と二日にわたる大作で、見応えは十分。役者の魅力を引き出し、これだけ緊張感のある映像を作れるのは、さすが石橋冠だ。

ただ、これはドラマを作る上では仕方のないことだが、加害者の少年の描き方が一方的だったところが最後まで気になるところだった。


星:★★★

 


今年もさまざまな終戦記念日の作品が放送されたが、その中で最も印象に残ったのがこれ。

確かに、旧制中学の生徒が軍隊に志願するという題材はインパクトが大きい。彼らの心の揺れも丁寧に描いている。当時の時代の雰囲気もよく伝わってくる。

しかし、それ以上に感激したのが主人公の演技。ナイーブな秀才を繊細に演じた池松壮亮と真っ直ぐな文学青年に扮した太賀。10代とは思えぬ存在感豊かなふたりに役者に脱帽した。

池松壮亮と太賀は、それぞれ主に映画でいい役を演じているが、この作品での成長ぶりには正直言って驚かされた。

もちろん、作品としても優れているが、このドラマではこの若い役者たちの素晴らしい演技に特に心を打たれた。ふたりの俳優は今後も注目していきたい。


星:★★★★

遠まわりの雨 <日本テレビ> 3/27

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70歳を過ぎても山田太一の世界は健在だ。

山田太一は、上手に生きることができない人間を淡々と描くことに特徴があるが、この作品でもお互いに好きだけど、それ以上踏み込めない不器用な男女の姿を巧みに描写している。少し間違うと昼メロになってしまうが、その微妙な心理描写は見応え十分だ。

ただ、男の心情はうまく表現しているが、女性のほうは多少ステレオタイプのようにも思える。もう少し深い女性の描き込みが必要だ。


渡辺謙が主演した前回の山田太一作「星ひとつの夜」でもそうだったが、渡辺は高倉健にような渋さを出せる役者になってきた。もっと数多くテレビドラマにも出てほしい。


星:★★★

蛇のひと <WOWOW> 3/7

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WOWOWのシナリオ大賞受賞作のドラマ化作品である。

確かに新鮮味がある脚本だ。まず、失踪する男のキャラクターがいい。自分の関わった人たちが、なぜか不幸になっていく。それを願っているわけではないのに。また、義太夫という馴染みのない世界の描写も面白い。

ストーリー展開もいい。どのように進んでいくのか、まったく読めない。そのうちに徐々に男のことが分かっていく。そして、それを追う部下の女性の心情もうまく描かれている。

しかし、この作品を味わい深いものにしたのは、森淳一監督に手腕にほかならない。思わせぶりな映像で見せるのでもなく、かといって説明的もない。生活感がありながらも、どこか寓話のようでもある。この映像スタイルは絶妙だ。

ただし、ラストはちょっともの足りない。ひとひねり欲しかった。


星:★★★

その街のこども <NHK> 1/17

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阪神・淡路大震災15年 特集ドラマということだ。

そういえば昨年も森山未來主演でドキュメンタリー仕立てのドラマがあったが、今回もドラマらしくないドラマだ。

今回の共演者は佐藤江梨子。ドラマでは脇役でしか見ない彼女だが、今回は主演扱い。物語も彼女の震災体験を軸に展開していく。NHKのホームページによると、佐藤自身、中学1年生のとき神戸市東灘区で震災を体験のだとか。なるほど。

昨年と同様に、通常のドラマの手法を無視したような描写にまず驚く。1つのカメラが動き回り、人物を近づいたり離れたりして、妙な臨場感を醸し出している。

ふたりが一緒に行動することになるのだが、出会いのシーンから無理がある展開なところを、納得させるような描写で見せていく。このあたりはなかなか巧い。深夜の神戸の街をダラダラ歩くあたりも、ドラマだと忘れさせるような現実感があっていい。

クライマックスは震災で死んだ友だちの父親の家を訪ねるところだが、なぜか感動できない。自然な感じで描いているのだが、どこか頭で作ったシーンのように思えてしまう。

そう、このドラマの最大の欠陥は「巧すぎる」点だ。脚本は「火の魚」の渡辺あや。彼女の脚本は思わずうなってしまうほどの巧いものが多いが、今回は伝えたかったものがストレートに響いてこない。

森山未來も、なぜ新神戸駅で下車したのだろうか。彼の描き方が抽象的で、今回は存在感がまるでない。

雰囲気があるドラマは大好きだが、共感したり感動できるものがなければ、2度と見たいとは思わない。


星:★★

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