いわゆる流行歌が好きな私にとって、一年の最大の歌のイベントといえばこの紅白歌合戦。小学生のころからから見ているので、かれこれ40回近くは見ていることになる。
紅白の見どころは、なんといっても歌手が最高のパフォーマンスを披露すること。ほかの歌番組では見ることができない、まさに紅白ならではの歌唱を見られるのだ。特に演歌系の歌手は、鬼気迫るような舞台を見せてくれる。
ただ、今回は何かもの足りない。ポップス系では、EXILE、レミオロメン、嵐は平凡なパフォーマンスだし、もっとも楽しみしていた徳永英明は前々回に比べて凄みがなく、またトリのドリカムの吉田美和の歌唱も迫力に欠けていた。
特別ゲストのスーザン・ボイルも、オーディションのステージとは違い、驚きはまったくない。矢沢永吉にいたっては、なぜ彼がこの場面に出演するの?っという疑問が頭から離れない。彼の一番好きな楽曲である「時間よ止まれ」は、冒頭から歌詞を間違えるし...。
その中でも、石川さゆり、ゆず、布施明の歌唱には感動した。石川さゆりの「津軽海峡・冬景色」はもう何度も歌われているが、作曲の三木たかしの代表曲のひとつであり、彼が亡くなったことへの深い悲しみもあり、感慨深く聴いた。ゆずの「逢いたい」も好きな曲の1つで、これまでの中で一番のパフォーマンスだった。布施明は、これで紅白卒業とは本当に残念だ。彼ほど歌がうまい男性歌手はほかにいない。最後は、これまで一度も紅白で歌ったことがなかった「霧の摩周湖」をぜひ聴きたかった。
番組全体の構成としては、歌を聴かせるという基本方針があり、それには好感が持てた。しかし、選曲や特別ゲストの位置づけにはさらなる工夫が必要だ。とにかく、出演する歌手がすべてが、自分の最高のパフォーマンスを披露できるような舞台にしてほしい。
星:★★★